2009年1月27日火曜日

戸隠パウダーキャンプ

1月24日~25日に戸隠パウダーキャンプに参加してきました。

M浦さんが主催するこの戸隠パウダーキャンプは今年で5回目を数える。毎年、戸隠に建っている別荘に山スキーの猛者が集い、滑り、語らいあう。私は始めての参加となりましたが、貴重な時間を過ごすことができました。もちろん、戸隠周辺の滑りも楽しみました。

1月24日はのんびりと佐渡山。
1月25日は乙妻山北東斜面。

雪が降らなかった割には楽しめました。


■1月23日(金)
木曜夜に白馬周辺で雨が降ったとの情報を得るまで、週の半ばは珍しく仕事でテンパっていたのと、会報の編集作業で忙しく天気をきちんと見ることができなかったのですが。高層天気図を確認したところ、北アルプス周辺でさえも標高1500mくらいでは雨だったんじゃないかと思わせるくらい気温が高い。その後寒気が押し寄せて、土曜は大荒れの予報だった。

それを見越して金曜夜は深酒&夜更かし。

ところが、、、

■1月24日(土)
なぜか明くる土曜日はピーカン。重い腰を上げて出発。体調もすぐれないので近場、佐渡山に行ってきました。雪は、氷板の上に10cmの軽い粉雪。降雨による氷板は山頂(1827m)でも確認できました。氷板の上をガリガリいわせながら滑って午後1時には下山。

昼寝をして宴会に望む。



夜、戸隠の別荘には20人以上が集まりました。みな山スキーやテレマークをこよなく愛する人たち。会話の一言一言は言葉以上の重みがあった。

落石注意な斜面を滑る方々は、『45度の緩斜面』を滑って『60度の快適な斜面』をいつも捜し求めているそうだ。

センター120mmを超えるスパーファットの板の登場によって、厳冬期の山スキーの可能性はさらに広がったという。

ヘルメットカメラで目線を映像に収めることもできれば、自分のシュプールを撮影することもできる。



話に花が咲く。


■1月25日(日)
7:30 大橋
9:00 佐渡山のコル
9:10 氷沢川
10:40 1912
11:40 中妻山
12:20 乙妻山
13:20 氷沢川
14:30 佐渡山のコル
15:00 大橋

朝焼けに映える戸隠山と九頭竜山。




急斜面はなにも北アルプスだけじゃないぞと主張している感じ。


佐渡山のコルまでは前日と同じルート。そこからシールをはずして100mくらい滑る。氷沢川を渡り再びシールで登る。先行のトレースを追う。高妻山と乙妻山の間にある通称中妻山まではひたすら尾根を登る。標高差は約800m。前日からの降雪はほとんどないのに、意外なほどに雪が軽い。今日の斜面は期待ができそう。

時々霧に隠れ物の、登っている最中は、黒姫、妙高。稜線に上がると雨飾や白馬が望むことができる。

稜線に詰める斜面は、木がない上に氷化していた。足を滑らせたらひとたまりもない。ストックをしっかり刺して丁寧に登る。乙妻山最後の登りはつぼ足で登る。

雪の状況を確認して、山頂から少し下ったところからのドロップ。なかなかいい雪。前日に顕著だった氷板はない。足元からのスラフには注意する。




ツリーを抜けて氷沢川へ出て、シールをつけて佐渡山コルへ登り返す。途中、同じくパウダーキャンプ参加のH川さんパーティーと合流。スーパーファット+TLTという組み合わせの迫力ある集団。

ここで8人中、6人がTLT、一人がテレマーク、ディアミールが私一人。
波に乗り遅れてる感じがしました。ヨーロッパではファット+TLTがスタンダードだという。


佐渡山のコルからはガリガリ斜面のツリーを抜けて林道を経由して帰る。

パウダーキャンプ。雪が降らずに一時はどうなるかと思ったが、しっかりパウダー滑ることができました。



今回、氷化した樹林帯を滑って明らかになったのですが。ディアミール、非常に残念です。足裏のエッジが全く使えない。かかと加重が板に伝わりません。つまり足元で板を取り回すことができない。雪面に圧をかけてのターンができないです。こういった場合、氷板上ではジャンプターンで方向を変えるしかなく、無駄に体力を消耗する上にリスクが大きいということ。結局ファット+ディアミールという組み合わせは厳しい局面では使えないということか。





2009年1月23日金曜日

雪訓

谷川岳の西黒尾根で雪崩訓練。

■メンバー(10人)
K島、S山、I嵐、F神、M浦、I原、A元、S木、M中、私
※ちなみにA元さんは入会したばかりのニューフェース。今回が初の雪山にして雪洞泊。

■タイム
【17日】
6:30 ベースプラザ:アメダスデータ、天気図にて積雪状況を確認
9:30 西黒尾根870m付近:ピットチェック
12:00 西黒尾根1150m付近:ビーコン練習
14:30 西黒尾根1150m付近:雪洞ほり

【18日】
7:00 歩行・ラッセル訓練
8:00 ピットチェック
9:00 スタンディングアックスビレー
11:30 軟雪アンカー・雪山登攀システム・土嚢懸垂下降
15:00 下山

■訓練内容
  • 過去天気から積雪を予想
  • ラッセル・歩行訓練
  • ピットチェック
  • 雪洞泊
  • スタンディングアックスビレー
  • 軟雪アンカー
  • その他


滑らない雪山は12月初めの八ヶ岳以来の、今シーズン2回目。
訓練がメインなので歩きはほんの少し。

講師役のI藤さんが諸事情が参加できなくなった結果、私が講師役に。なんか先行き不安でしたね。雪山はまだ2年目だし。頼りになるS山委員長が参加してたのでこなすことができました。


今回、積雪を知るという意味で、過去天気に着目してみました。年明けから2週間分の「みなかみ」のアメダスデータをグラフにプロット。さらに天気図をつけて。これがけっこういい情報源でした。

データから読み取れる特徴は↓。
  • 1月2日~3日の降雪
  • 1月8日の放射冷却・日中の晴天およびその直後の降雪
  • 1月13日の寒気流入と14日の降雪
実際にピットチェックを行うと8日と13日の層が表面霜として顕著な弱層を織りなしていました。この日の安定度判定といえば、8日の弱層は深いところにあるので活動には影響なし。14日以降の降雪がスラフで流れる程度なのでおおむね安全。

雪洞はでかくほりすぎたかな。悠々快適な雪洞泊となりました。

雪洞内ではお決まりのキャンドル。



翌日はピットチェック後、スタンディングアックスビレーの練習。

スタンディングアックスビレーとは、足元に刺して踏んづけたピッケルを支点にしてビレーする方法。
滑落を想定して、斜面を滑り降りる。
それをビレーしてとめる。

滑る方法はいろいろ。
そのままお尻で。
シートを敷いて。
スコップにまたがって。
などなど。

今回はソリを準備するの忘れたな~


S山委員長の華麗なロープ捌きで滑り降りるI嵐さんを止める動画。
ビシッと止めないで、ロープを流しながら徐々に止めるのがコツ。


2009年1月15日木曜日

上州武尊

1月11日~12日、上州武尊で山スキー。
天気は冬型。日本海側は大荒れの予報ということで場所をいろいろ検討した結果ここに決めました。天気も大きくは崩れなかったし、人も少なくて雪はパウダー。なかなか良かったです。なんといってもリフトから裏山へのアクセスがめちゃめちゃ楽。また遊びに来よう。

メンバーはM浦夫妻、F神さん、私の4人。


主なルートは下図。


3連休の中日の日曜朝発。
関越はすごく込んでいる。
結局、ゲレンデを出発したのはお昼近く。
この日は前武尊からの斜面一本滑ったあと荒砥沢を一本滑って登り返して、前武尊の斜面。
前武尊の斜面はかなり気持ちいい。
ほんのちょっとのハイクでこれだけの斜面を滑れるのだから贅沢だ。

温泉施設でゆっくり食事して仮眠。
開放してあるスキー場の施設で宴会して睡眠。


翌朝は、朝イチでスキー場トップへ。
前武尊を経て、シフォンケーキ前をトラバース。



シフォンケーキとは、その名前さながらの形。
面白い地形。雪崩が出やすいちょっといやな斜面。
この日は積雪が安定していたのでトラバースできました。

家の櫛のピークまでは、稜線通しでいけないトラップ。
岩が露出した急斜面を左から巻いて藪登り。
さらにアバランチパスの通過。
一筋縄ではいかないですね。

それだけに人が入らない。

そうやってたどりついた家の櫛のピークはなぜか風が全くない。
そこから少し下った、西股沢は最高の斜面。



上り返して荒砥沢を一本。
林道を歩いてゲレンデに戻る。

なかなか楽しい。

2009年1月9日金曜日

2年連続の元日羊蹄山

2年連続となる元日羊蹄山。
今年もまたまた神社の沢ルート。
神社の沢ルートは羊蹄山の真南の斜面で、上部で真狩ルートと合流する。
登山口の標高が300mと低いものの、わりと下部まで斜面がひらけていて滑ることができる。

宿泊していたウッドペッカーズでは、無理を言って6:30に朝食を出してもらった。
元旦は雑煮なのでぜひとも食べておきたかったという訳だ。
しかし年越しカウントダウンやら宴会やらで前夜遅くまで起きていたにもかかわらず、宿の皆さんにはこうやって準備してもらえたことに感謝しています。
何かとリクエストが多くて、ずいぶんと我がままな客だったのではないでしょうか?

メンバーはM浦夫妻、N島さん、私の4名。



7時過ぎに宿を出発。登山口で準備して8時に出発。
前日からの暖かい北風の影響が残り、気温が異様に高い。
湿った雪が降る。積もっている雪も雪玉が作れる雪。
まるで上越の雪のよう。



ルートは上の地図のような感じ。
GPSを持たないのでなんとなく線を引いたまでです。
去年はおそらく正しい神社の沢ルートを登ったが、一箇所沢を渡るところがいやらしかった。
なので今回はあえてルートを変えて早めに北西にルートをとった。

しかし藪が濃かったり、地図ではわからない起伏があってルートファインディングが難しい。
膝ラッセルということもあって300m標高をあげるのに2時間ちょっとかかってしまった。

日が差す一瞬もあったが、もともと雪が湿っているだけに日が当たると一気に雪が重くなる。

広い斜面を横目に滑走シーンを想像しながらひたすら登る。
途中ピットチェックを交えながら登る。

約5時間ののぼりで、1300mまで標高をあげる。
ちょうど1000mの標高差ということになる。
さすがにこの標高まで上げると雪はそれなりに軽くなる。

13:40、まずは1本目。
傾斜は以外に緩い。

2本目は藪が少なく開けた斜面にでる。


激パウとはいかないまでも、そこそこの雪。




強く踏んで板が雪にもぐるとブレーキがかかる。
ここはターンを浅くスピードを出す。

時には藪を避け、時には藪に突っ込みながら滑る。
標高を下げるにつれ傾斜がゆるくなり、雪が重くなる。
下りのラッセルもなかなか大変だ。

沢を1本渡り、トレースのない林道に出る。
そのまま滑り降りて、15:00車に戻る。

2009年も羊蹄山で始まる。
まずまずのスタートかな。

2009年1月5日月曜日

年末年始北海道

年末年始ニセコ・ヨウテイスキーツアーの報告を簡単に。
  • 12/26 夜都内発~とある場所で野宿。
  • 12/27 新潟港出発~大荒れの日本海~
  • 12/28 夕方小樽港着~ウッドペッカーズ泊
  • 12/29 ニセコ・アンヌプリ周辺パウダー(?)~ウッドペッカーズ泊
  • 12/30 ニセコ・ヒラフ周辺パウダー~ウッドペッカーズ泊
  • 12/31 ニセコ・東山~ウッドペッカーズ泊
  • 1/1 羊蹄山・神社の沢~ウッドペッカーズ泊
  • 1/2 チセヌプリ・ニトヌプリ周辺バックカントリー~小樽で野宿
  • 1/3 小樽港出発~穏やかな日本海~
  • 1/4 新潟港着~帰宅
年末年始休暇をフルに使っての北海道パウダーツアー。
昨年に引き続き今年も企画。
もちろん宿はウッドペッカーズ。
オーナーの新谷さんは昨年カヤックで手を怪我しているにもかかわらず相変わらずでした。
ビッグマウンテンスキーヤーの児玉氏も来てました。


それにしても惜しかった。
本当に惜しかった。
なにが惜しかったかというと、天気が惜しかった。


まずは27日発の新潟~小樽のフェリーで洗礼を受ける。
大荒れの日本海。
よく揺れました。

この冬型の雲。

まさに芸術モノです。

18時間の予定航海時間が30時間に。。。
28日はただただ移動に費やしたのみ。
おかげで雪不足は解消されたんですがね。


ニセコに到着しても引き続き冬型。
しばらくゲレンデ。
東尾根付近はちょっといい感じのパウダー。


そして大晦日。
なんと北海道だけ暖かい北風が、、、
びしょ濡れです。
雪も重たい。
東北以南は冷たい北風なのにね~


元日は、大晦日遅くまでの宴会にも負けず早起きして羊蹄山。
元日羊蹄は2年連続になります。
依然として暖かい北風ですが、1300mまで高度をあげたらそれなりの雪。
1000mの標高差を一気に滑り降りる。


2日は、チセヌプリ&ニトヌプリバックカントリー。
ほんのちょっとのハイクでこれだけの斜面が滑れるなんて。
環境に恵まれてますね~
北海道に住みたくなりました。

羊蹄山とチセ&ニトの記録は別途。