無事だったから言えることなのですが、山スキーは楽しいだけじゃないということをシーズン初めにして身をもって経験できたことは安全意識を高める意味で良かったと思います。
- 発生日時:11月24日午前11時ころ
- 発生場所:雷鳥沢の二つ東隣の沢上部
- 状況:
約5m流される。
幅:約5m、厚さ:約10cm。
傾斜:20~25度
- 状況詳細
登り終えた後、I井さん、N村さん、私が広い稜線上のほぼ同じ場所で、M野さんはさらに10mほど登り、スキーヤーズレフト側に移動した場所で準備をする。
滑る準備を終えたI井さん、N村さんは先に滑り出す。雪崩は、私が斜面を確認するため左にトラバース気味に滑り出したときに発生。目眩がしたようにふらついて尻もちをつく。
視界には立ち木などの目標物も少なく、ちょうど日が陰っていて斜面の凹凸がわからない状況で、自分が流されているのに気がついたのは左手上方でまだ準備をしていたM野さんが遠ざかっていくのがわかったとき。
「雪崩だ!」と叫んだときにはすでに流れる速さは遅くなっていて、5mくらい流された時に立ち上がることができ、滑って逃げる。雪崩はそこで止まったもよう。
斜面はM野さんがいた付近数メートル下からわずかながら勾配が急になり、雪崩が止まった付近でやや緩やかになる。
- 天候
風は終日それほどない。
積雪はテン場付近で20cm程度。
当日朝は晴天。徐々に雲が広がってきた。
剣御前小屋付近は風やや強い。
- 積雪の状況
する状況ではないと判断。
- 考察
現場はピットチェックをした場所よりも風の影響を強く受ける場所だったので、ウィンドスラブが生成されていたと思います。また、斜面の勾配がわずかながら急になっていた場所だったので、斜度の変化でスラブが弱くなっていた場所を踏んだと考えられます。
雪質については、登っている途中でも雷鳥沢と雪質が違うことに気づくことができ、気づけば再度ピットチェックを行って危険度を測ることができたはずです。
斜度が変化しているところは一目瞭然。そういうところは近づかないか、雪面にショックを与えないで通り過ぎるべきで、トラバースなどしないことです。
M野さんがシールで登ったすぐ下であったことや、他に何人かが滑った後だったので油断しました。
0 件のコメント:
コメントを投稿