なぜか雪に悩まされた今回の山行。
っていうか実は、滑り日和だったようですね。
とはいえ、各地から"The powder day"の報告が上がっていたところで目を通してうらやましがる暇もないのです。3連休のビッグイベントに向けて体を休ませなければ。。。
そう、今回は3連休に向けての練習だったはず。
なのに、、、主稜線は遠かった。
結果は大天狗を越えられず、主稜線を目前に敗退。5回の懸垂下降と1回のロープを使ったトラバースで天狗尾根下降。今年一番のラッセルとモナカ雪に泣かされた16時間20分の行動はさすがに体に応えました。
しかも筋肉痛だ?
最近歩いて下山していないのが祟ったか。
エリアは八ヶ岳
ルートは赤岳東面天狗尾根、出合小屋からワンデーアタック。
今回のメンバーは、
S津さん、M中さんとリーダーの私。
S津さんは天狗尾根を登っているので今回はサポート役に徹する。
M中さんは実践経験を積んで成長促進中。
土曜の午前中まで雨の予報だったので、当初の、天狗尾根でのテント泊の予定を変更し、土曜午後行動開始で出合小屋泊、日曜にワンデーアタックとしました。
■3月14日(土)雪~曇り~晴れ 13:00美しの森駐車場~16:00出合小屋~(偵察)~17:00出合小屋~20:30就寝
駐車場についたころは、みぞれ~雪がちらついていたが行動開始するころにはほとんど上がる。林道から川沿いの道に入ったあたりではラッセルしても全然抵抗がない20cmの軽いパウダー。
渡渉できる箇所を探して歩く。
川の流れは激しく、悪い徒渉や徒渉できずに巻きなどを繰り返して出合小屋まで3時間。本日の小屋泊まりは駐車場で会った先行の2名とわれわれ3名のみ。贅沢に小屋を使わせてもらう。その日は天狗尾根の取りつきを偵察し、20:30小屋内テントで快適就寝。
■3月15日(日)晴れ 4:10出合小屋~7:30カニノハサミ~12:30大天狗~13:30大天狗(下降)~16:00カニノハサミ~18:00出合小屋~20:30美しの森駐車場
夜間、風が強かったので前日偵察のトレースはすっかり消えていたが、月明かりのおかげで方向を見失うことなく偵察どおりに尾根に取り付く。
尾根上の雪は、乗っても割れないクラストと、腿まで埋まるモナカ雪が交互に現れる。モナカ雪が手に負えず、アイゼンからワカンに替えるも、ちょっとした岩を超えるのに結局アイゼンに替え、そのままアイゼンでモナカ雪と格闘。吹き溜まりでは軽い雪があったり、時折胸ラッセル。岩場らしい場所にでるまで3時間以上要する。
カニノハサミは左からちょっと悪いトラバースを経由して巻く。ハサミの間を直登しても面白そうだ。直後の木の生えた岩はフリーソロで登るも、ちょっと悪いので上からロープを垂らす。
カニノハサミからがようやく岩稜帯
次の岩壁を前に、右下にFIXロープが見える。S津さんの情報によると、FIXロープをたどって雪壁を登って岩場を巻くルートがあるということ。ただしFIXロープまでの下降にロープを要する感じ。
ここは岩壁を登る。直登はするには傾斜がきついが、一旦左にバンドを登ってから右に登ると簡単そう。実際、尾根への乗越がちょっと難しかっただけで難なく通過。
雪の樹林帯を登り、次の岩稜は右に巻く(ここは巻かずとも、稜線通しで登れそうだった)。巻いた後の雪のついたルンゼはM中さんにリードを託す。ルンゼ上部でピッチを切り、そのままツルベで岩稜を登る。
いよいよ大天狗、小天狗が視界に入り、主稜線も目前に迫る。赤岳山頂にいると思われる登山者の声も聞こえる。
岩峰を巻いていざ大天狗へ。大天狗は、海苔を貼ったように雪氷が張り付いていてバラバラと落ちてくる状態。
大天狗
登るのか巻くのか?
右のバンドを拾ってトラバースすると巻けそう。
左肩もバンドを登ってその上でトラバースできるように見えた。
ということで1ピッチ登ってみる。1ピッチ目の終了点にはハーケン3枚でこしらえた支点や、見える範囲にはその他残置がたくさんあったので正解ルートのように思えたが、手袋とアイゼンではトラバースもできず、上に越えることもできずに無念の下降。右のバンドに渡来するという選択肢もあったが、そこでまた詰まった場合や、抜けたとしても下山が遅くなることを懸念して敗退を決める。
その後は登ったルートを忠実にたどって懸垂下降&トラバースの後、モナカ雪の尾根下降2時間で出合小屋。
懸垂下降
懸垂下降最後のセット
ここまではヘッデンなしで下山。出合小屋からはヘッデン下山。前日林道に積もっていたパウダーは見る影もなくクラストしていた。黙々と2時間歩いて駐車場に到着。
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