2008年7月7日月曜日

烏帽子沢奥壁凹状岩壁

先週に引き続き、またまたやってきました、一の倉沢。
天気もやっぱり微妙な感じでギリギリまで悩みましたが決行。夕立注意!

金曜夜初、ホテル谷川(通称)泊は先週と同じ。
天気予報などなどのコンディションをみて、土曜1日だけのアタック。
凹状岩壁に狙いを定める。

いやはや、、、
アルパインの難しさを思い知らされた山行でした。


梅雨の中休みではないが、ほんのちょっとした晴れ間。
ようやく一ノ倉沢全景を見て取れた。


まずは先週も登った雪渓とテールリッジからアプローチ。




暑いですね。
先週の倍くらい汗かいたね。

で、
登り始めたらなんともまあ余裕の無いこと。
写真撮る暇なんて皆無。
以下、文字だけの記録となりますが。

ザイルパートナーは経験豊富な若手エースIの氏。
先行パーティー1組は中央カンテを登る。
最初の2ピッチが我々が登ろうとする壁凹状岩壁と同じなのでちょっと待つ。

以下、概要。
  • 1P:私:トラバース&フェース。朝イチで体がなれていない状態で、見た目危ない感じなのでちょっと萎える。でも実際はホールドは豊富なので問題なし。トラバース~フェースでロープの流れが悪くなりそうな感じではあるが、フェースは斜度が寝てるし、ガバなので全く問題ない。
  • 2P:I氏:フェース。登るルートはいろいろ。上からの落石注意。あえて最短距離を直登すると難易度高し。右側を登ってトラバースするか、左の中央カンテに向かう支点でピッチを切るのがベスト。で、、、直登しようとした私は。。。
  • 3P:私:凹状岩壁り付きまでの短いフェース。核心はI氏にお願い。ということで核心部の取り付きまでリード。
  • 4P:I氏:核心部。いわゆる凹状岩壁。ここでやられました。。。(後述)
  • 5P:私:前ピッチの影響で精神的に憔悴状態でリード。ハングした岩場の切れ目から強引に。
  • 6P:I氏:クラックの名人I氏は、フレークに刻まれたクラックに魅せられる。何度かトライするも断念。フリークライミングなら話は別だが、絶対に堕ちられないアルパインでは無理。テラスからヤブを抜けて、立ち木でビレー。
  • 7P:私:立ち木からクラック下までの15m。距離的には終了点までいけるのだが、もう萎えてしまっているので、クラック名人にリードを託します。
  • 8P:I氏:クラック部を既存の支点を使わずに抜ける。チョックストーンにスリングまわしたりナッツとか使って支点を作る。カムは使わない。シブいね~
  • 下降:衝立岩北稜へ。ローソク岩を左から巻いて5mのクライムダウンは念のためロープをかけて懸垂下降で。その後、空中懸垂を含め6Pの懸垂下降でコップスラブに降り立つ。衝立前沢のF1も懸垂下降。雪渓にはダイナミックに乗り込む。
痛感したのは支点のボロさと岩の脆さ。
腐ったハーケンはカラビナをかける穴がすでに開いている。
ピッチの終了点にはぼろぼろのスリングに頭の折れたハーケンがぶら下がっている。
補強のためにハーケンを打つと岩ごとはがれる。
後続がいるから岩を落とすわけにはいかない。
今にもはがれそうなホールド。
ヒビが入っているスタンスに全体重で乗り込む。

全てが精神にこたえる。
先週の南稜は楽だった。
支点も岩もしっかりしていた。
ゲレンデとさほど変わりは無い。
やはり人気のルートなんだ。

と、まぁ。
泣き言を言ったところで、もう剱への階段は中盤を越しているわけで。
前進あるのみ。


~~~~ エピソード ~~~~
日曜日にはインドアクライミングジムPUMP2で練習したのだけれど。
しっかりした支点!
崩れないホールド!
素晴らしい。ぜんぜん恐くないです。
がんがん登れちゃいます。




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