2008年10月1日水曜日

虎毛沢下降~春川本谷ダイレクトクーロワール

9月20日~23日。秋分の日にあわせて月曜日に有給を取得して4連休。
3泊4日で宮城、秋田の県境近くの沢に行ってきました。
メンバーは大先輩のO村さんとM尾さん、そして私の3人。

このエリアに行くのは3月の栗駒山スキー以来。
その間、岩手・宮城内陸地震が起こっている。
調べによると今回の沢では地震の影響は無いらしいが道路のほうはいろいろあるらしい。
オーソドックスなルートとしては、大湯から入り、北側から時計回りに、春川遡行~虎毛山~虎毛沢下降~大湯へと戻るが、大湯までの道がかなり遠回りしないといけないとのこと。

ということで今回のルートは、南側から虎毛山に登り、虎毛沢下降~春川遡行~虎毛山~下山。
春川はダイレクトクーロワールなんて沢らしくない仰々しいネーミングのルートを登る。


東京からは400kmくらいの場所。19日(金)夜は高速のPAで仮眠。


9月20日(土)

林道に車を停めてまずは虎毛山登山。
一人先行させてもらって2時間で登り、O村さんM尾さんが到着するまでの1時間弱は山行小屋で仮眠。
ここは3泊目に泊まる予定なのでそのときの食料とアプローチシューズなど沢に必要の無い装備はデポ。


山頂からは虎毛沢下降になるわけですが。下降路はどこか?
いずれにせよ藪なので適当に突っ込む。
標高差400mの藪下降でガレ沢に出る。

その後は延々と川原歩き。
途中の滝はクライムダウンしたり、巻いたり、懸垂下降したり。


岩魚がいっぱい。
デカイし動きが鈍い。
こんなノロマな岩魚は初めてみた。
1mくらいに近寄っても逃げないし。



でも先を急ぐのでここでは竿を出さない。


延々と川原歩き。
延々と。。。

すごい平らな川。
だいぶ歩いたなと思って高度計を見ると2mしか下降していない。
なんだコリャ。

日が暮れる。
釣りをあきらめられないO村さんは竿を出しながら下降。
1匹釣り上げる。

目的地は赤湯又沢出合。
赤湯又沢では川に温泉が沸いているということだが。。。
温泉に浸かることを夢見て歩き続ける。

真っ暗闇の中、ヘッデンで懸垂下降・へつり・巻きを経て、赤湯又沢の出合に到着したのが夜の8時半。
遅くなったけど、それでもしぶとく焚火をして1匹の岩魚を焼いて3人で食ったのだった。


9月21日(日)

予報では雨は降らないはずだったが。
夜中~朝方は雨。

単調な川原歩きで虎毛沢を下降し、春川の出合から春川を遡行する。
春川も単調な川原歩きが続く。
虎毛沢ほどではないが魚影は濃い。

13:50、三滝。
三滝は三方からの滝が出合う場所。
いちど右の滝を半分くらい登って真ん中の滝にトラバース。

14:45。幕場には最高のロケーションを見つけたので本日の行動終わり。


本当に最高の幕場。
下が砂地なので丁寧に整地。テントとタープで完璧!
これまでで最高の幕場ではないだろうか。



O村流飯盒炊飯も完璧!

唯一残念なのは岩魚が一匹もいない~
三滝が魚止めになっていたということか。
下流で十分に釣ってからここにこないとダメなんですね。
時間があっただけに心残り。


9月22日(月)

この日が核心のダイレクトクーロアール。
幕場を出発すると滝がどんどん出てくる。
釜をもったツルツルの滑滝。
泳ぎあり。
バイル投げ縄飛び道具も登場。


O村さんのスラブ登り。


ちょっと悪いへつり。
落ちてもドボンで済みますが。

ダイレクトクーロアールはちょっと拍子抜けのスラブ。
いちおうロープは出します。



そして、、、
我々にとっての核心はここからだった。。。

ルートミスにより悪いほう悪いほうへと導かれていった。
泥壁のトラバース中にとうとう日が堕ちた。
と、同時に雨。
雨足が強くなる。

絶望。。。

不幸中の幸いは雨が止んだこと。
ビバークも考えましたがO村さんの執念に引っ張られる。
ヘッデンで急斜面藪漕ぎを腕力でこなす。
ついには自己確保もままならない急斜面の藪で立ち往生。
O村さん、腕力が尽きて落ちる。
幸いM尾さんとロープを結んでいたので途中で止まる。
もしロープが無かったら。。。

暗くて下が見えないからわからないけど。
明るかったら恐くて動けなくなるのかな。

ここで選手交代。
腕力がまだ無事な私がロープを引いてリード。
トラバースして直上。
するとほんの少し平坦な尾根に上がる。
あぁ、何とか抜けることが出来た。
ここから先の藪はこれまでほどに傾斜は無いからおそらく抜けられるだろう。
気づいたら空は満天の星空。
天の川が見える。

セカンドをビレーするPIUはどこかの藪で落としたか?
半マストでビレー。

あとはひたすら藪漕ぎ。

山頂の草原。木道。
そして小屋に。
到着は22:45。

デポしていた食料、酒をたいらげる。
O村さんがデポしていたストックが1本行方不明。


9月23日(火)

ゆっくり休んで朝食食べて、9時前に小屋を出る。
2時間弱で下山。

波乱万丈。



あぁ忙しい~
火曜日まで山に行って水曜日はT-Wall。
木曜日は山岳会の集会。
金曜日は山に出発、、、って。
休む暇がない~
後片付けも準備もままならない。
ブログの更新も滞るのは仕方が無いでしょう?
9月27・28日の記録はいつになることやら。。。




6 件のコメント:

タケ さんのコメント...

そうそう。
忘れておりました。

虎毛沢、春川といえば川底の亀甲模様。
過去の記録を見ると必ずといって良いほど出てきます。

今回、「もっときれいな亀甲模様を」と思っているうちにシャッターチャンスを逃してしまいました。

なぜこんな模様が出来るのだろうと不思議なんですが。
以前見た光景をヒントに想像。
それは堆積した泥が干上がって、ちょうど亀甲模様の形にヒビが入っていたのです。きっとそれが石化したものが川底に浮き出てきたものなのでしょう。

匿名 さんのコメント...

「亀甲模様@ナメ床」不思議だねぇ。
今年は沢に行きそびれたけど、来年どっか行こうよう。っていうか、魚釣って食わせて欲しい。

匿名 さんのコメント...

あっ、名前忘れた。

タケ さんのコメント...

沢楽しいですよ。
クライミング覚えたら滝が登れるようになってさらに楽しくなった。

釣りの腕前も上げないとね。

匿名 さんのコメント...

今、栗原市にいるぞ。

朝晩は気温一桁になるけど、
山の中は寒かっただろうなー

タケ さんのコメント...

>rikiya
相変わらず出没場所が読めないな~

この週末は運良く暖かかった。台風のせいかな。