『釜トンネルを抜けると雪国・・・』と言いたかったが、そうではなかった。スキーで移動するには板が心配になるくらいアスファルトすれすれにきれいに除雪されている。新しく積もった雪は10cmと少ない。
滑降予定は表六百沢。ここはK岡さんが温めていたルートだ。表六百沢をそのまま登る。ラッセルはほとんどないのでどんどん標高を稼げる。硬くしまったデブリが谷を埋めるようになるとさすがにシールだけの登攀は難しくなる。K岡さんとN島さんはクトーを装着。私はクトーを持たないのでなんとかシールで登る。途中まで粘るもやはり無理。アイゼンに履き替える。クトーの威力は絶大ですね。
氷結した滝は左から巻く。N島さんを先頭にモナカ雪をアイゼン・ピッケル で登る。その後も続く硬くしまったデブリ。デブリが無くなると、硬いモナカ雪の斜面。ここはN島さんのパワーが光る。スキーで表面のクラストをバリバリ 割ってどんどん登っていく。体重をかけないと割れないくらい硬いクラストなので、スリップして滑落したら止まらないだろう。ここは慎重にも大胆にすすむ。
コ ルにつきあげると視界がひらけ目の前に霞沢岳を望む。このコルだけはパウダーだ。反対側の沢は八右衛門沢。こちらも気持よさそうな斜面。さらに頂上をめざ し稜線上を登ろうとするとガリガリでエッジが立たない。表六百沢側のルンゼをまたまたN島さんを先頭に硬いクラストをバリバリ割って進む。その様子は流氷 砕氷船ガリンコ号に劣らない。
ほどなくしてピーク到達。景色は抜群だが穂高だけは雲の中。風も強いので少し休んで下山とする。硬いモナカ 斜面は快適に滑り降りることはできず、慎重な横滑りとターンで切り抜ける。登るときに巻いた斜面は横滑りで何とか通過することができた。そこから下はデブ リ地獄と闘いながらの下山。デブリがないところまで降りてようやくまともに滑れる雪にありつける。
上高地に下りるとたくさんの人とすれ違う。
ずいぶんとにぎやかなところなんだな。
釜トンネルからバスに乗り松本へ。そこで解散しひとり白馬へと向かう。白馬ではツェルト泊。花火のおまけつきでした。
翌日へ続く。。。
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