2008年12月8日月曜日

八ヶ岳

すべらない週末。

八ヶ岳に冬期クライミングに行ってきました。
会の雪山初めということで、総勢14名が行者ベースに集合。
1名が日曜のみ集合。
各々が毎日パートナーを替えての2日間の登攀を楽しみました。

私はというと、実は冬のマルチピッチは初めてなのですが。
土曜日は、リーダーN島さんに引っ張られて赤岳主稜に挑みます。
日曜日は私がリーダーで阿弥陀岳北稜。

事前に得た情報によるとかなり雪が多いらしい。
北稜はラッセル敗退もあり得るとのこと。
で、ワカンも持参。(ベースにデポしましたが)

それにしても寒い。寒すぎ。
さすが八ヶ岳。

晴れても吹雪いても寒い。
これぞ八ヶ岳。

雪山初めに多くの人が集う場所。
それが八ヶ岳。


12月6日(土)曇り-雪 赤岳主稜

八ヶ岳って冬型の天気のときは晴れるんじゃ?
土曜は冬型のはずなのに視界がない。風もある。
あとで確認したら、天気図、等圧線が日本海で乱れてますね。
典型的な冬型とはいかなかったらしい。



6時半ころ美濃戸口出発。
7時半くらいに美濃戸発。
9時半くらいに行者小屋に到着。
テント装備をまとめてデポし、赤岳主稜に向かう。

視界がなく、主稜は見えたり隠れたり。
全貌が見渡せない。
これから登ろうとしているのは一体どんな場所なのだ?

取り付きまでちょっと迷ったりしたが、
ガチャを装備してロープ結んで12時の無線交信を終えていざ取り付き。


これが取り付き支点と残置スリングが見えたのでわかった。

出だしのチョックストーンにかかっている残置スリング。
きっちり決まっているのを確認して迷わずA0。
岩にアイゼンの爪を立てて登る。


登攀に関しては岩が脆いことにさえ注意すれば難しいことはない。

敵は寒さ。
ガタガタ震えながらビレー。
登攀中は腕を上にあげてるもんだから腕の血の気が引いて痛いほどに冷えまくる。
登っているときに考えていたことは「早く終わらないかな~」と、ただそれだけ。

そして、なんといっても手袋をしたままのロープワークがめんどい。
いちいち手袋がカラビナに挟まる。
終了点作るのにどれだけ時間がかかったことか。

それにしてもN島さんは作業が早い。
ロープの流れが止まるとすぐにビレー解除の合図。
するするとロープがあがって登攀開始の合図。
かるく数分の差がここで出る。

冬はとくに素早さが大事。
身にしみて実感。

ときおり霧が晴れたときに見える赤岳山頂。
もう少し!

3時の無線交信。あと1ピッチか2ピッチと伝える。
実際はコンテで5分くらい歩くと山頂だった。


登攀中は写真撮る余裕ないです。
とりあえず山頂で一枚。

ようやく落ち着いた。
ちょっと食べ物をほおばって。
滑るように下山。
行者小屋到着4時ごろ。


さて泊まりなんですが。
テントはゴアエスパース。
ゴア素材なので外張もフライもないタイプ。
寒いぞ!八ヶ岳でこれはやばいかもしれない。

4人で中ガス2個。
普通の1泊なら水を作っても間に合うガスの量なのに。
水場はあるから水作りはしないのに。
暖房で使っていたらみるみる減ってしまった。
ガスのみならず、酒が減るのも早い。

なので寝る。


12月7日(日)ピーカン 阿弥陀岳北稜

すっごい晴れている。
雲ひとつない。
移動性高気圧だと。



メンバーは、
私がリーダーで、K島さん、T巳さん。
みな初心者ゆえ、北稜へのアプローチを知らない。
会では、ほか2パーティーが北稜入りするので連れて行ってもらおうと思ったら。
『迷うのも経験』ということで放り出された。
さてはラッセル泥棒を目論んでるな?
   、、、とは決して思っていない。

ともかく出発。
まずはトレースを追う。
トレースは中岳沢を一直線に登っている。
目指す北稜は、右手の尾根のもう一本向こうの尾根だ。
中岳沢途中で意を決して右手の尾根に向かってラッセル開始。
尾根を越えて北稜を眺める。
視界がいいのが幸いした。
ジャンクションピーク(JP)らしきものを見つけたのでそこに向かってラッセル。

ラッセル中に日が昇る。

JPらしき場所に着くも、そこがJPなのか半信半疑。
あとで調べたらそこは間違いなくJPだった。

稜線を歩いて岩峰に取り付く。
この日はK島さんとT巳さんにロープを結んでもらい、私は中間で悠々ユマーリング。


写真を撮る余裕もアリ。


K島嬢余裕のポーズ。

岩峰は2ピッチで終了。
あっけなく終わった。




阿弥陀岳を登って赤岳まで足を伸ばす。
下山中は、前日に登った赤岳主稜がばっちり見える。


中央右よりの稜線が赤岳主稜。

充実の2日間。

それにしても靴が足に合わなくて痛い。



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